Zpacks Plex Solo ClassicとProの違い|ILLUSION SOLO TENTも含むワンポールソロテント3型を比較
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トレッキングポール1本で立つワンポールのソロテントは、フロア・防虫ネット・フライが一体になっているため、設営が1工程で済み、タープとビビィを別々に持つより軽く収まることが多い形式です。当店で扱うワンポールのソロテントは、DCF製のZpacks Plex Solo Classic(348g)とPlex Solo Pro(373g)、シルポリ製のLITEWAY ILLUSION SOLO TENT(当店実測685.0g)の3型です。3型ともポールとペグは別売で、対応するトレッキングポール長は130〜135cmと共通なので、手持ちのポールで張れるかどうかで迷う必要はありません。
この記事では、ClassicとProの違いを中心に、ILLUSION SOLO TENTも同じ条件の数値で並べ、どれを選ぶかの考え方をまとめます。数値はすべて公式のカタログスペックになります。
先に結論
- 3型の違いは「荒天のときにドアを閉め切れるか」と「濡れても張りが落ちない生地か」の2点に集約できます。重量差はその結果です。
- Plex Solo Classic(348g)とPlex Solo Pro(373g)の差は25gで、その25gでジッパー式ストームドア・ピークベント・マグネットトグルが付きます。オーバーラップ式ドアの吹き込みを割り切れるならClassic、稜線や沢沿いで閉め切りたいならProがよさそうです。
- ILLUSION SOLO TENT(当店実測685.0g)はシルポリ製で、3型のなかでいちばん初期投資を抑えられます。DCFのテントにいきなり踏み切れない方の最初の一張りに向きます。シーム処理は購入後に自分で行います。
- フロア長はClassicが約229cm、Proが約213cmとProのほうが短く、対応身長はどちらも約183cmまでです。足元の余裕はProのほうが少ないので、背の高い方はこの数値を先に見てください。
選び方の軸
ドアを閉め切れるか
ワンポールのソロテントは前室側の1枚のドアが風雨の入口になります。Plex Solo Classicのストームドアはジッパーを使わないオーバーラップ式で、片側を閉じて前室に、両側を開けて通気と眺望に使う構造です。軽くて単純な反面、閉じ切れないぶん吹き込みには弱くなります。Plex Solo Proのストームドアはジッパー式で、閉め切れば前室を密閉でき、開けた状態はマグネットトグルで保持できます。ILLUSION SOLO TENTはYKKアクアガード撥水ジッパーの開口部が1つで、閉め切れるタイプです。
結露をどこから逃がすか
シングルウォールのテントは結露が避けられません。Plex Solo Proはピークベントを備え、ドアを閉じたままでも頂点から湿気を逃がします。Plex Solo Classicにはピークベントがなく、通気はドアの開け方で確保します。ILLUSION SOLO TENTはベンチレーションを2箇所備えています。
濡れても張りが落ちない生地か
Zpacksの2型はDCF製で、水を吸わず伸びないため、夜間もたるまず張りを維持します。ILLUSION SOLO TENTは1.1oz Silpoly 20Dリップストップで耐水圧2,000mm、濡れると多少たるみが出ますが、カテナリーカットとラインロック付きループで張り直しの手間を抑えています。DCFという素材そのものについてはダイニーマ素材とはで解説しています。
シーム処理が済んでいるか
Zpacksの2型はシーム全箇所がテープ処理済みで、購入後すぐ使えます。ILLUSION SOLO TENTは縫い目がシーリングされていないため、メーカーはGEAR AIDのSEAM GRIPによるシーム処理を推奨しています。使用前にこの作業が1回入ります。
ワンポールソロテント3型の比較表
| モデル | 重量 | 生地 | ストームドア | ベント | フロア(内寸) | ピーク高 | 前室 | シーム処理 | ポール長 | ペグ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Zpacks Plex Solo Classic Tent | 348g(ガイライン・ラインロック・シームテープ含む・メーカー表記) | DCF | オーバーラップ式(ジッパーなし) | — | 長さ約229cm・幅 中央約97cm/両端約71cm | 132cm | 奥行約47cm | テープ処理済み | 132cm | 6〜10本 |
| Zpacks Plex Solo Pro Tent | 373g(ガイライン・ラインロック・シームテープ含む・メーカー表記) | DCF(キャノピー約19g/m²・フロア約25g/m²) | ジッパー式+マグネットトグル | ピークベント | 長さ約213cm・幅 中央約97cm/両端約71cm | 132cm | 奥行約47cm | テープ処理済み | 132cm | 6本以上(強風時10本推奨) |
| LITEWAY ILLUSION SOLO TENT | 当店実測685.0g(本体・ダイニーマガイライン・スタッフバッグ) | 1.1oz Silpoly 20D(耐水圧2,000mm) | YKKアクアガード撥水ジッパー(開口部1つ) | ベンチレーション×2 | メッシュ230×88/115cm(幅は端88cm・中央115cm) | 120〜125cm(外寸) | 60cm | なし(SEAM GRIP推奨) | 130〜135cm | 最低6本 |
「—」は商品ページに記載がない項目です。重量はZpacksの2型がメーカー表記、ILLUSION SOLO TENTが当店実測で、含まれる付属品も異なるため、同じ条件の比較ではありません。フロアはZpacksの2型が内寸、ILLUSION SOLO TENTがメッシュ部分の寸法です。対応身長はZpacksの2型が約183cmまでで、ILLUSION SOLO TENTは記載がありません。
Plex Solo ClassicとProの違い
どちらも132cmのトレッキングポール1本で設営するDCFのワンポール構造で、ピーク高132cm・入口高約91cm・前室奥行約47cm・収納サイズ約直径10×高さ28cm・対応身長約183cmまでは共通です。バスタブフロア、フィールドで交換できるYKK #3ジッパー、リペアテープと予備スライダーの付属も同じです。
違いは4つです。1つめはストームドアで、Classicがジッパーを使わないオーバーラップ式、Proがジッパー式で、開けた状態をマグネットトグルで保持できます。2つめはベントで、Proにはピークベントがあり、Classicにはありません。3つめは入口の防虫ネットで、Classicがレインボージッパー、ProがダブルLジッパーです(どちらも左右から出入りでき、開けたパネルが内側に落ちる構造で巻き上げ不要)。4つめはフロア長で、Classicが約229cm、Proが約213cmです。カラーはClassicがOlive DrabとBlueの2色、ProがOlive Drabです。
整理すると、Classicは「軽さと単純さのために、ドアを閉め切れないことを受け入れる」テントで、Proは「25gを使って、閉め切れるドアとベントを手に入れる」テントです。グラム単位を削るならClassic、荒天や長期のスルーハイクを想定するならProという分け方が、商品ページの案内とも一致します。
Zpacks Plex Solo Classic Tent|グラム単位で削る

フロア・防虫ネット・防水キャノピー一体のシングルウォールで348g(ガイライン・ラインロック・シームテープ含む)。当店のソロシェルターでは最軽量で、タープとビビィの構成に迫る軽さです。DCFキャノピーとフロアを組み合わせた最軽量のLiteフロア仕様で、カラーはOlive DrabとBlueから選べます。
ストームドアはジッパーを使わないオーバーラップ式で、片側を閉じて前室として使い、両側を開けて通気と眺望を確保します。入口のメッシュはレインボージッパーで左右どちらからも出入りでき、開けたドアは内側に落ちる構造で巻き上げ不要です。フロア長は約229cmで、対応身長は約183cmまで。フロア前方中央には内外どちらからも届く小物ポケットがあります。
1本ポール構造は頭側と足側が低くなるので、足側のタイアウトにZpacks Trekking Pole Cup(当店実測4.3g)を付けて2本目のトレッキングポールを逆さに立てると、寝袋の足元がフライに触れにくくなります。これはProでも同じ使い方ができます。
Zpacks Plex Solo Pro Tent|25gで閉め切れるドアとベントを足す

Plex Soloにジッパー式ストームドア・ピークベント・ダブルLスクリーンドア・マグネットトグルを加えた上位モデルで、373g(ガイライン・ラインロック・シームテープ含む)。生地はキャノピーが0.55oz/sqydのDCF(約19g/m²)、フロアが0.75oz/sqydのDCF(約25g/m²)で、Liteフロア仕様のOlive Drabです。ガイラインは1.6mmのZ-Line Cordイエローで、張り替え用を15m巻きで扱っています。
ジッパーで完全に閉じられるストームドアとピークベントの組み合わせは、風雨の抜けない稜線の幕営地や、結露しやすい湿った樹林帯・沢沿いで効いてきます。フロアはグランドシートなしで使える耐久性と商品ページにありますが、岩や枝の多いテント場で傷みを遅らせたいなら、床の形に合わせて切り出せるZpacks Nylo Pro Groundsheet(当店実測119.9g・約152×244cm)を敷く選択肢もあります。
フロア長は約213cmとClassicより短く、対応身長は約183cmまでです。足元の余裕を作りたいときは、Classicと同じくTrekking Pole Cupを足側のタイアウトに付けて2本目のポールで持ち上げる方法があります。ペグは6本以上、強風時は10本が推奨です。
LITEWAY ILLUSION SOLO TENT|シルポリで最初の一張り

ポール1本をシェルターの斜辺に添わせて立ち上げる1人用シェルターで、メッシュが本体と一体になっています。重量はダイニーマガイラインとスタッフバッグを含めた一式で当店実測685.0g。生地は1.1oz Silpoly 20Dリップストップで耐水圧2,000mm、ジッパーはYKKアクアガード撥水ジッパーです。カラーはGreyです。
ポールを斜辺に添わせる設計によって、入口側に60cmの前室を確保しています。バックパックや靴を雨から逃がしておける奥行きです。ベンチレーションは2箇所、シェルター上部のポール受けはX-PACで補強され、ラインロック付きのループとカテナリーカットで、シルポリが雨や夜露で重くなったときのガイライン調整を軽減しています。設営に必要なポール長は130〜135cm、ペグは最低6本です。
縫い目はシーリング処理されていないので、メーカー推奨のGEAR AIDのSEAM GRIPで使用前にシーム処理を行います。DCFのテントとの違いは、この作業と、濡れたときに多少たるみが出る点、そして重量です。「ワンポールのソロシェルターを試したいが、DCFのテントにいきなり踏み切れない」という方の最初の一張りに向く製品です。
3型に共通して必要なもの
3型ともポールとペグは付属しません。ポールは132cm(ILLUSION SOLO TENTは130〜135cm)に設定できるトレッキングポールが1本必要で、当店のZpacks Minimalist Trekking Pole(当店実測156.7g)は最長132cmまで伸びます。固定長のポールや短いポールしか手元にない場合は、先端に被せて約26cm延長するZpacks Trekking Pole Jack(当店実測36.8g)があります。
ペグはClassicが6〜10本、Proが6本以上(強風時10本推奨)、ILLUSION SOLO TENTが最低6本です。Zpacks Sonic Tent StakeやZpacks Carbon Fiber Tent Stakeは1本単位、LITEWAY Y-PEGSはペグカバー付きの8本セット(当店実測1本8.6g)で、これ1セットで必要本数をまかなえます。重量と地面の相性は軽量テントステークの選び方で解説しています。
グランドシートは、Zpacksの2型は床の形に合わせて切り出せるZpacks Nylo Pro Groundsheet(当店実測119.9g)、柄よりも長く使うことを優先するならHigh Tail Designs Tyvek Ground Cloth(約91×198cm・約137g)があります。
まとめ
ワンポールのソロテント3型は、「荒天のときにドアを閉め切れるか」と「濡れても張りが落ちない生地か」で選ぶと迷いません。Plex Solo Classic(348g)はドアを閉め切れないことを受け入れて軽さを取るテント、Plex Solo Pro(373g)は25gでジッパー式ドアとピークベントを足したテントで、フロア長はClassicが約229cm、Proが約213cmです。ILLUSION SOLO TENT(当店実測685.0g)はシルポリ製で重くなる代わりに初期投資を抑えられ、シーム処理を自分で行えば、ワンポールシェルターの設営と撤収を1工程で済ませる感覚は同じように得られます。どれを選んでもポールとペグは別売で、132cm前後のトレッキングポール1本とペグ6本以上が必要です。